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中尾助教の共同研究グループの論文が科学雑誌「Biology Letters」に掲載されました。

山口大学国際総合科学部中尾助教、岡山大学大学院社会文化科学研究科の松本教授らの共同研究グループの論文が科学雑誌「Biology Letters」に掲載されました。

共同研究グループでは、日本の縄文時代における受傷人骨データを用い、日本先史時代の狩猟採集生活における暴力による死亡率を定量的に明らかにしました。さらに、このデータをヨーロッパやアメリカ、アフリカなどのデータと比較し、「戦争は人間の本能である」というホッブズ以来の主張が裏付けられるかどうかを検証しました。もし人間の暴力的な本能ゆえに戦争が頻繁に起こるのであれば、日本でも狩猟採集生活時代から戦争を含む暴力による高い死亡率が時期、地域を問わず現れるはずです。本研究の結論として、日本先史時代においては、一貫して他の地域よりもはるかに低い暴力死亡率が確認され、戦争が人間の本能に根ざしているという主張は再考を迫られることになります。

※本研究の詳細は,こちらからご覧になれます。