学部長エッセイ(2022.09)
留学生オリエンテーション
次週10月3日(月)からの後期開始を控え、後期から本学部に所属する留学生の学部オリエンテーションを9月26日(月)に行いました。
世界中の大学がコロナ禍により大きなダメージを被り、諸々の変化を強いられたわけですが、本学部の場合、重要な特徴のひとつである交換留学関係が最も大きなダメージを受けました。一昨年の2020年度は、インバウンド(海外からの留学生受け入れ)もアウトバウンド(海外への留学)もほぼ壊滅状態でした。アウトバウンドに関していえば、昨年度から少しずつ受け入れてくれる国が増えてきて、幸いなことに今年度は希望した学生のほとんどが留学に旅立つことができました。これとは対称的に、今年前期までインバウンドはなかなか回復しませんでしたが、幸いなことに今回新たに35名の留学生を受け入れることができました。コロナ禍前に比べればまだ約半数ですが、ここにきて回復基調は明確になり、来年度以降、さらに大きく増えることが期待できる数字です。出身国・地域も、アメリカ、タイ、ドイツ、フランス、ハンガリー、台湾、中国とこちらも拡大傾向にあります。
数の上で、本学部が全学で一番多くの交換留学生を受け入れていますが、他学部に所属する留学生もおり、実は先週から山口大学への全留学生を対象としたオリエンテーションが複数実施されておりました。本学部のオリエンテーションが、本学部に所属する留学生にとって最後のオリエンテーションになります。
オリエンテーションの内容は、授業の履修方法の紹介と、バディーならびにアカデミックアドバイザー(バディーは留学生の支援をする学生で、アカデミックアドバイザーは、早い話、担当教員です)との交流の2つが主な内容ですが、冒頭に「学部長あいさつ」がありました。学部長は2年目ですが、昨年は留学生が極少数で、オリエンテーションは行われなかったので、はじめての機会です。
通常だと、このような場合、日本語と英語の併用または英語のみでのあいさつとなる場合が多いのですが、今回は、すべての留学生を歓迎する意を示すために、「やさしい日本語( 外国人等にもわかるように配慮して、簡単にした日本語)」+「複言語」で行いたいと思いました。
以下が、複言語教育のプロである山本先生に手伝っていただき、ソーレンセン先生(英語)とレール先生(ドイツ語)にチェックしていただいたあいさつの内容です。発音が悪いことは自覚しているので、スライドも作成しました。大勢の人前で慣れない言葉(特に、タイ語とハンガリー語)を用いるのははじめての経験でしたが、無事に終わって安堵しました(あとから、バディーとしてオリエンテーションに参加していた学生から「先生、緊張していましたね」と指摘されてしまいましたが……)。