学部長エッセイ(2022.01)

10 入試シーズン突入


入試シーズン突入

 少し遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。

 大学にとって、新しい年を迎えるということは、そのまま入試シーズンを迎えるということでもあります。出願をする受験生も緊張を強いられる時期ですが、大学側も今年はどのような受験生が出願してきてくれるだろうかと期待と不安を抱く時期でもあります。

 それに加え、昨年に引き続き、今年もコロナ禍の真っ只中での入試シーズン突入となりました。昨年度は、ドタバタ騒ぎの果てのセンター試験から共通テストへの衣替えも相まって、振り回され続けた受験生は本当に大変だったと思います。

 コロナ禍に関して言えば、昨年は都市部ほどには感染状況がひどくない山口でしたが、今年は山口も感染者が多数発生しており、昨年以上に緊張を強いられる実施体制でした。2次試験も同様であろうと覚悟しています。

 共通テストに関して言えば、今年は2回目で、昨年と比較すれば少しは落ち着くかと思っていました。けれども、試験2日日夜から、「今年は大きく難化した」との受験生にとって極めて切実な情報が出回り始めました。

 自分も試験終了後に公表された問題に目を通してみました。実際に実施された順に目を通していきましたが、まず、英語(リーディング)の文章量の多さに驚かされました。英語はセンター試験の時代から時間の割に分量が多い試験だと思っていましたが、共通テストとなり、その傾向に拍車がかかり続けているようです。

 そして受験生の皆さんに最大の衝撃を与えたのが数学の「難化」だったようです。こちらも問題に目を通しましたが、英語同様、確かに問題文は一般的な数学の入試問題と比較してはるかに長大でした。おそらく、数学的内容自体の難化ではなく、問題文で示されている状況を理解するだけで多大な時間を要しために、結果的に手つかずの問題が多く残ってしまった受験生が続出してしまったのだろうと思います。

 狭い意味での教科の学力だけでなく、全体的に素早く正確な読解力が問われる試験になっているな、というのが今年の共通テストの問題に目を通しての感想でした。

 おそらく、実際に受験してみて、予想していたほどの得点ができずに意気消沈している受験生が全国に多数いることと思います。もちろん、毎年のことではありますが、今年は特に多いのだろうと思います。

 当たり前のことですが、人生すべて順婦満帆で上手くいく人間はほとんどいません。みんな何らかの試練や挫折に直面します。重要なのは、そうして試練や挫折に直面した際に、それでも前を向けるのか、ということだと思います。

 苦しい状況の中、気持ちを切り替え、歯を食いしばって試練や挫折を乗り越えていった経験こそが人を強くしてくれます。

 4月に、試練を乗り越え、一段階成長して大学生となった皆さんと山口大学のキャンパスで出会えることを心待ちにしています。

フィリピン短期語学研修中の週末アクティビティで、現地の NPO の協力を得て、マクタン島の「スモーキー・マウンテン」(ゴミ山のスラム街ですが治安はそれほど悪くありません)で生活する現地の子どもたちと交流した際の1枚